★トルコリラ円FX(TRY/JPY)はスワップ金利が高く、年間利回りに換算すると約10%もあります。日本の銀行の金利よりもはるかに高い収入を得ることができるため人気の通貨ペアとなっています。
ただし、トルコリラは金利が高い分、リスクも高い通貨です。
そこで今回はトルコリラ円FXでもリスクを抑えて堅実にスワップ金利を得る投資法をご紹介いたします。
ども。投資軍師のかんべえです。
今回は私が2015年から実践しているトルコリラFX堅実投資について書かせていただきます。
まず以下の画像をご覧ください。私が実際に2年ほど(2015年~2017年)トルコリラを運用した結果です。
(ヒロセ通商 ポジション集計画面 2017年5月12日時点)
- 保有数:52lot(52,000リラ)
- ポジション損益:-133,617円
- 未実現スワップ:138,084円
- 評価損益:4,467円
未実現スワップの欄を見ていただくと138,084円となっています。すなわち、スワップ金利が約2年で138,084円貯まっていることになります。
保有しているトルコリラはこの時点で52lot=52,000リラで平均取得価格が1リラ31円ですので、日本円に換算すると150万円分になります。
150万円分のトルコリラを保有していれば、毎月2万円以上のスワップを生み出してくれるようになり、累計のスワップは13万円となっています。
トルコリラは急落リスクのある通貨ですが、上記の通り、この時点では含み損を上回るスワップを得ることができているため、ロスカットしないように堅実に投資すれば大きな不労所得を生み出してくれます・・・と思ってました。
しかし・・・2018年事件が起きます。 ※2019年1月時点 暴落後回復中 その後、2019年1月時点です。 トルコは米国との関係悪化に伴い、2018年8月一気に20円割れ、最安値15円まで下がってしまいました。 その後は回復して21円前後で推移しています。 さすがに想定外でした。やはりリスクの高い通貨ですね。 保有するトルコリラはその後、コツコツ積立投資を続けて、92lot(92,000リラ)となりました。 トルコリラの価格が20円まで下がっており、含み損が大きくなっています。 スワップ金利はさらに増えて50万円を突破しています。(1年で約20万円のスワップ金利を得ている)ですが、トルコリラの暴落により含み損が増えています。 目次はこちら 本題に入る前にトルコリラ円FX(TRY/JPY)の基礎知識を書いておきます。 トルコリラ円のFXとは円とトルコリラを交換する取引のことを言います。つまりトルコリラを日本円で買うということです。TRY/JPYと表記されます。 FXを使えば遠い国の外貨も簡単に買えるようになっています。 そして、FXでもスワップ金利という形で金利がつくため、高金利外貨投資の一つとして最近ではトルコリラFXの人気がどんどんあがっているというわけです。 私がトルコリラFX投資を始めたきっかけもなんといってもスワップ金利の高さです。 それまでにも私は南アフリカランドFX投資をしており、利回り換算で5%前後あったのですが、トルコリラはなんとその2倍もあるということで、金利の高さに目がくらみトルコリラ投資を始めました。 南アフリカランドも暴落はあったものの、回復してトータルで利益が出ていたので、トルコリラも同じように稼げるだろうという考えです。 トルコリラの政策金利は高く、2018年8月はなんと17.75%⇒24%⇒となっており、金利が暴騰しています。 2019年12月では、落ち着いてきており、14%まで下がってきていますが、依然として高い水準です。 日本の政策金利が0.1%であることと比較するとかなり高い金利となっています。 (参照元:トルコリラの現在の政策金利はこちら(外為ドットコム)) この政策金利の上昇はやはり昨今のトルコリラの暴落が影響しています。 これ以上売られないためにも、海外からの資金の流入を保つためにも政策金利を大きく上げたようです。 やはり米国との関係悪化が大きく影響しているようですね。 ちなみに政策金利が以前は24%にはなったのですが、FXで得られるスワップ金利はそこまで上がっていません。依然として変わらず10%~15%のようです。 参考サイト:政策金利が上昇したのにトルコリラのスワップが上がらない理由 理由としてはスワップ金利は短期金利が影響していてそれは変わっていないとのこと。 為替が安定すると上がってくる可能性はあるらしいです。 ただ、今の時点でもスワップ金利はかなり高いですからね。 これだけ高い利回りだと、全く金利の付かない日本の銀行に預けておくよりも、トルコに投資をして資産を増やそうと考えている人も多いようです。 ただし、トルコリラは急落リスクがあります。次に為替を見てみましょう。 次にトルコリラ円チャートを見てみましょう。(2009~2019) 2008年リーマンショック前までは90円近辺だったのですが、リーマンショック後、一気に急落し、40円台まで下がりました。 リーマンショック以後、一時は50円台を回復していたのですが、再び中国バブル崩壊リスクや米国利上げ、ISISとの戦争状態の影響もあり、40円を割り込むほど下げています。 そして、国内情勢の悪化、シリア情勢、ロシアとの緊迫関係等、トルコ情勢の悪化に伴い2017年2月では30円を割るほど下落しています。 また、2017年11月には米国との改善悪化により28円を一時割っています。その後は28円~30円前後を推移していました。 ですが、2018年8月には史上最安値の15円台に突入しています。 トルコのエルドアン大統領が拘束している米国人牧師を開放しないなど、米国との関係悪化が大きな理由となっています。 やはり急落リスクのある通貨のようですね。 トルコ・中東情勢が悪化しているというのもありますが、なかなか厳しい状況です。 トルコリラは確かに金利が高くて魅力なのですが、買うタイミングや買い方を間違えば大暴落を食らってしまうことになります。 スワップ金利に追いつかないほどの含み損が増えてしまいますから注意が必要ですね。 「今後のトルコリラの投資方針」にも書いていますが、今は耐え時だと思います。 逆に今から始める人は底値で狙い目という判断もできますね。 トルコリラを買う方法はFXをおすすめします。 FXの他に外貨預金も考えられますが、トルコリラを買う方法として外貨預金は全くおすすめできません。 その理由は「手数料の高さ」と「金利の低さ」です。 トルコリラの外貨預金を取り扱っている銀行を見てみましょう。 マイナー通貨ということで、取り扱っている銀行も少ないのですが、見ての通り、金利はあまり高くなく3%前後。 そして、何より手数料がめちゃくちゃ高くなっています。 外貨預金はFXとは違い1日に何度も取引をすることが想定されていないため、手数料が高くなっています。 また、金利も銀行の取り分が多いため、低くなっています。特に普通預金はかなり安くなっています。 そのため、ほとんどの場合、手数料だけで金利分がとられてしまい、元本割れしてしまいます。 外貨預金はFXとは違い、営業時間内でないと取引ができないことや最小預入金額が大きいなど、FXより何かとデメリットが大きいので、おすすめできません。 では、トルコリラを買いたいならどうすればいいか?それはFXです。 FXであれば このようなメリットがあります。 トルコリラに投資をするならFXを使わない理由がないというくらいです。 では、以下、トルコリラにおすすめのFX会社をみてみましょう。 では、トルコリラ円のFXができる会社を見てみましょう。 上記比較表のスワップの金額ですが、10,000通貨あたりの1日の金額になります。 スワップが高い会社はで1日約60円前後のスワップが出ています。トルコリラが現在19円ほどですので、年間の利回りを計算すると… 365日×60円÷(10,000通貨×1TRY/19円)=11.5%% (2019年12月時点) 2019年9月時点ではトルコリラの暴落もあり、異常値となっていますが、スワップ金利でも10%以上の利回りがあります。 ただ、トルコリラのスワップの金額は日々変動しており、また、トルコリラ円の為替の金額も変動していますので、上記計算はあくまで目安となります。 政策金利も変動しますし、為替価格も変動します。現時点での価格と金利がずっと続くと仮定した利回り計算はあまり意味がないです。あくまで参考値ですね。 さて、FX業者を選ぶポイントとしては この3点を重視してもらえればいいです。 上記比較表からもわかる通り、トルコリラ円FX業者でスワップ金利が高く、スプレッドが狭く、少額から投資ができるところではみんなのFXがおすすめです。 みんなのFXはトルコリラ円FXに非常に力を入れており、トルコリラ投資ユーザーを引き寄せています。 スワップは60円前後と高く、金利を複利効果で積み立てるためにもトルコリラのスワップ狙いでFXをするならできるだけ早く利用することがおすすめです。 その他、知名度の高いGMOクリック証券も高いスワップが出ていますが、10,000通貨ごとでしか取引ができないのがネックです。 1回の取引が10,000トルコリラですから、20~30万円の取引規模になります。 スワップは高いですが、ある程度の資金力も必要になってくるというわけですね。 そこで、個人投資家の方は1,000通貨から取引ができるみんなのFXやヒロセ通商ががおすすめです。 スプレッドも0.9銭とトルコリラ円のスペックの高さは群を抜いています。 1回の取引が1,000リラごとでも約3万円ずつとなるので、個人投資家の方も許容範囲内の規模でしょう。 もっと少額から投資がしたい、少額からコツコツ投資したいと考えているのであれば、1通貨から取引ができるSBI FXトレードもいいでしょう。 SBI FXトレードもトルコリラ円FXの取り扱いを始めており、スワップも高いのでおすすめです。少額から取引を始めたい方には適しています。 1通貨から取引ができるということは1リラ約25円ですので、レバレッジをかけないとしても25円から取引を始めることができます。 SBI FXトレードであれば、100リラ(約2,500円)から投資ができるので少額からコツコツ、FX初心者の方にも適していておすすめです。 ただ、少しスワップの金額が低いので、スワップの高さを重視するのであれば、みんなのFXやヒロセ通商でいいでしょう。 トルコリラ円FX口座の選び方結論 では、この高金利スワップのトルコリラをできるだけリスクを低く投資するにはどうすればいいか。 それはレバレッジをかけないことです。 レバレッジをかけないとはFX口座に預けた資金の範囲内で取引をするということです。 つまり、10万円口座に預けた場合は10万円分の通貨しか買わないということです。 しかし、多くのFX口座はトルコリラの場合、10,000リラ単位でしか取引ができない口座が多いです。 その場合、レバレッジを低くするためにはかなりの資金が必要です。 10,000リラだと約200,000円ですので、個人投資家にとってはかなり大きい金額です。5lotも買ってしまうともう1,000,000円を超えてしまいます。 ですので、レバレッジをかけないためにも、少額からトルコリラに投資ができるFX会社を選ぶ必要があります。 すなわち、最小取引通貨単位ができるだけ小さいFX口座を選ぶ必要があります。 最小取引通貨単位とは1lotあたりの取引通貨数で、10,000通貨となっている場合は10,000リラからしか取引ができない設定になっています。 繰り返しますが、最小取引通貨単位が10,000リラとなると、1リラが約20円ですので、1回の取引で200,000円ほどの取引をすることになります。 証拠金が十分にあれば問題ありませんが、そうでない場合はレバレッジをかけざるを得なくなってしまいます。 堅実に投資するためにはこの最小取引通貨単位が小さい会社を選ぶようにしましょう。 その点、上述した通り、みんなのFXやヒロセ通商は1000通貨から取引できるためおすすめです。 しかも、スワップ金利が高いです。 両社ともスワップも100円前後と安定していて、スプレッドも1.9銭、そして、1,000通貨から投資ができるため、レバレッジを低く抑えてコツコツ投資をすることができます。 さらに少額から投資したいのであれば1通貨から取引ができるSBI FXトレードもおすすめです。 ※繰り返しになりますがトルコリラFXの口座の選び方はこちらに書いています。 では、具体的にどのように投資をすればいいのでしょうか。 私が実践しているトルコリラFXで堅実にスワップ収入を稼ぐ方法についてご紹介します。 レバレッジ1倍〜2倍程度におさえて、トルコリラが安くなったら1000通貨ずつ買い増しをしていき、含み損が出ても上がるまでずっと待ちます。 待っている期間はスワップ収入のみを享受します。 さらにトルコリラ安が進めば買い増しをしていきますが、レバレッジは2倍を超えないようにします。 そして、トルコリラが上がってきたら、今度は少しずつ決済します。 とはいえ、全て売ってしまうとスワップが得られなくなりますので、全部決済するのはよっぽどトルコリラが暴騰した時のみにしておきます。 一部決済することで為替差益も享受します。 そして、また、トルコリラが下がってきたら、買い増しをしていきます。これをひたすら繰り返します。 1lot=1000リラ=3~4万円前後ですので、初回入金は少なくても5万円は入れておきたいですね。 後は、堅実に給料等の収入の10%以上を証拠金に充てるようにしていき、資産を増やしていきましょう。 トルコリラは上述した通り、現在のところ利回りが10%以上ありますので、仮に毎月5万円分ずつトルコリラに投資したと仮定すると…. 利回り10% 月積立額5万円 期間5年=385.86万円(内、元本300万円) 毎月5万円ずつ積み立てることによって5年後には85.56万円ものスワップ金利を得ることができます。 もちろん、これは為替差益分が入っていませんので、実際はもっと利益が大きくなる可能性があります。 大事なことはもっているだけでお金を増やしてくれる資産を増やすことです。 このトルコリラ円FXもあなたの一つの資産となるでしょう。 上記の通り、できるだけ早く始めたほうが複利の効果はあります。参考にしていただければ幸いです。 トルコリラ堅実投資方法をまとめ トルコリラ円FXで月10,000円以上のスワップ収入を得るためには約30lot(30,000リラ)保有する必要があります。 30lotは1リラを20円とすると、日本円にすると約600,000円ほどです。 レバレッジを1.5倍で運用すると考えると証拠金が400,000~500,000円ほどあると、月10,000円のスワップ収入を得ることが可能なんですね。 スワップの高さには驚愕です。ただし、スワップが高くつくFX業者を選ばなければなりません。 ちなみにトルコリラFXでは異業者で買いと売りを分けて、スワップのサヤ取りをするという手法も流行っています。 買いスワップの高いみんなのFX等で買いポジションを取り、売りスワップの小さいGMOクリック証券等で売りポジションを取り、為替変動リスクをゼロにして、スワップの差額だけを取る手法です。 しかし、個人的にはお勧めできないと判断しています。 理由としては 以上のような理由から無理にやる必要はないと思っています。 詳しくは「トルコリラスワップサヤ取りはおすすめできない理由(異業者両建てFX)」に書いていますので参考にしてください。 以上、トルコリラFXで堅実にスワップ収入を稼ぐ方法について解説しました。以下、まとめておきます。 高金利スワップ狙いのトルコリラ円FX投資は100~1000通貨からであれば、少額から始めることができます。 できるだけ早く始めることで複利の効果を享受できますので、リスクを理解して投資のタイミングを判断してみてください。 トルコ情勢はまだまだ予断を許さない状況ですが、私も少額から少しずつリラに投資をしていこうと思います。以上、投資は自己責任でお願いいたします。
(ヒロセ通商 ポジション集計画面 2019年1月18日時点)
トルコリラ円FXとは?始めたきっかけ
とにかく金利が高い!トルコの政策金利が暴騰中⇒24%⇒14%
政策金利 1月 2月 3月 4月 5月 6月 7月 8月 9月 10月 11月 12月
2019年 24.00% 24.00% 24.00% 24.00% 24.00% 24.00% 19.75 19.75 16.50 14.00 14.00
2018年 8.00 8.00 8.00 8.00 16.50 17.75 17.75 17.75 24.00 24.00 24.00 24.00
2017年 8.00 8.00 8.00 8.00 8.00 8.00 8.00 8.00 8.00 8.00 8.00 8.00
2016年 7.50 7.50 7.50 7.50 7.50 7.50 7.50 7.50 7.50 7.50 8.00 8.00
2015年 7.50 7.50 7.50 7.50 7.50 7.50 7.50 7.50 7.50 7.50 7.50 7.50
トルコリラ円(TRY/JPY)の為替の推移
(トルコリラ円チャート2019年12月時点:現在のトルコリラ円チャートはこちら)トルコリラを買う方法:外貨預金よりもFXがおすすめな理由
銀行名 手数料 普通預金 定期1ヶ月 定期6ヶ月 定期1年
新生銀行 1.00円 1.20% 30.00% 3.00% 3.00%
大和ネクスト銀行 1.25円 6.00% 14.00% 14.00% 14.00%
ソニー銀行 取扱なし - - - -
UFJ銀行 取扱なし - - - -
三井住友銀行 取扱なし - - - -
トルコリラ円FXにおすすめの口座とは?スワップ金利比較
(2020年11月トルコリラFX会社比較)
FX会社名 スワップ スプレッド 最小取引通貨単位
GMOクリック証券
(くりっく365)
21円 5~7銭(変動制) 10,000
みんなのFX
25円 1.6銭 1,000
LIGHT FX 25円 1.6銭 1,000
SBI FXトレード 19円 1.89銭* 1
セントラル短資FX 2円 8銭~18銭 10,000
インヴァスト証券 5円 1.5銭 1,000
ヒロセ通商 18円 1.6銭 1,000
GMOクリック証券
(FXネオ)21円 1.9銭
(原則固定の適用対象外)10,000
サクソバンク証券 18円 平均1.9銭 5,000
FXプライム byGMO 13円 4.8銭(原則固定)
(1,000通貨は手数料30円発生)
1,000
OANDA Japan 10円 12.2銭 1
*ただし、取引数量によって変化
FXのリスクを低くするには?レバレッジを低くすればOK
⇒ トルコリラにおすすめのFX業者どこか?改めて検証してみました。トルコリラFX堅実投資法でコツコツスワップを増やす方法
(参考:積立と複利計算)
トルコリラ円FXで月10,000円のスワップ収入を得るためにはいくら必要?
トルコリラ異業者両建てスワップサヤ取りはおすすめできない
トルコリラFXで堅実にスワップ収入を稼ぐ方法 まとめ