ここでは、日経平均ダブルインバース・インデックス連動型上場投信(1357)の特徴、魅力、投資法について検証してみました。
株価暴落時の対策を考えている人は参考にしてください。
※2016年の記事です。少し情報が古いです。末尾の追記をご覧ください。
⇒2019年6月追記:ダブルインバースもどんどん減価、投資は失敗中です。
※2020年3月コロナウイルスの影響で株価が暴落し、ダブルインバースも高騰しています。
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ども。投資軍師のかんべえです。
リーマンショックの経験を活かし、大不況が起きてもリスクをヘッジし、むしろ利益を上げれるようにしておけばめちゃいいのでは?と思い、不景気連動型商品に投資を続けています。
月別収入報告でも書いていますが、まず代表格はVIX1552です。
見ての通り、株価は下がり続けています。
この銘柄は恐怖指数銘柄で、主にNYダウが下落し、世界恐慌が起きたときに株価が上がる性質を持っているのですが、ちょっとやそっとじゃ上がらない銘柄です。
2012年のアジア通貨危機の時は株価10,000円を超えていましたが、その後、アベノミクス、米国経済の堅調な上昇で、ずっと下落しています。
2015年のギリシャっショックや2016年の英国EU離脱問題でも、一時ストップ高になりましたが、その後、市場が落ち着くとまた下落し、現在の株価は200円台になってしまっています。
この銘柄は長期にわたり不況が続かない限り、日の目を見ないのではないかと思いますね。短期的には儲からない。しかし、長期保有し、相場が安定しているとどんどん減価していくという困った銘柄です。
これについては個人的にはいつか大きな利益をもたらしてくれると思っていますが、含み損が増えていきますので、忍耐力のない人にはお勧めできない銘柄ですね。
やはり長期的に相場が安定すると、ちょっとした下落イベントでは稼げないのがネックですね。
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次に投資したのが日経平均VI先物指数 ETN(2035)です。
日経平均VIはVIXの日経平均バージョンといったところでしょうか。こちらも株価が下落すると上がる性質を持っています。ただ、VIXと同じく、長期にわたり下がらなければなりません。
正直この銘柄は失敗したな~って思っています。
出来高が少ないので、コンタンゴ減価しやすいんじゃないかなというのと、VIX1552に投資しているのなら、わざわざ日経VIまで買う必要はなかったかな~っておもっています。まあ、これもいつかは上がると信じ、塩漬けを続けていますね。
両銘柄ともひたすらナンピンを続けています・・・・
目次はこちら
短期的な下落でも利益を上げれる?日経平均ダブルインバースとは
さて、上述した通り、今まで投資してきているVIX1552と日経VIはよっぽどの下落相場が長期に続くない限り、利益が出ないことがわかりました。
長期的にナンピンを続けているので、なかなか平均取得単価を上回るような上昇局面にはなりません。
というわけで、もっと短期的な下落局面でも利益を上げることができる銘柄はないか調査しました。
そこで目に留まったのが「日経平均ダブルインバース・インデックス連動型上場投信(1357)」です。
日経平均ダブルインバースとは日経平均の騰落率に連動して株価が変動するETFです。「ダブル」という名がある通り、2倍の変動幅になります。
(解説記事⇒日経平均ダブルインバース・インデックスETFとは)
こちらも要は日経平均が下落すると上がる性質があるのですが、そこまで長期に減価していくものではありません。実際の株価を見てみましょう。
2014年12月からのチャートです。確かにこの日経ダブルインバースもVIX1552と同様に、2015年に入り、安定相場が続いたため、株価が下落していきました。ただ、2015年8月の中国リスク、ギリシャショック時には株価を戻して3000円を回復していますし、2016年の英国EU離脱時には4000円まで戻しています。
現在もこの銘柄の株価は下げていますが、2500円以下にはなかなかならず、長期に保有していていもそこまで損が出ない銘柄になっているようですね。
現在のところ、ピーク時が5000円くらいで、底が2500円あたりです。ですので、損もしにくいですが、そこまで大きく株価が上がらないという特徴がありますね。
ただ、日経平均が下がったらちゃんと反応して株価を上げてくれます。小さな値幅ですが、下がっては買い、上がっては売るということを繰り返し、下落局面でも利益を得ることができるというメリットがありますね。
とはいえ、指数型ETFですので、減価はしていきます。ですので、ずっと長期で持つというよりかは、下がった局面で思い切って買って、上がったところで売る、短期~中期にかけて投資をするのがいいと思っています。
追記:トランプ政権誕生時に日経平均が1000円以上下落し、日経ダブルインバースは2900円近くまで上昇しました。1日で一気に回復できるところが、VIX1552と違うところですね。ただ、翌日株価が戻りました。その結果、日経ダブルインバースも2400円を割るところまで下がってしまいました。
そこまでVIX1552などと比べると減価幅は小さいのですが、それでも以前の底値とは変わりますのでご留意ください。
不景気、下落相場に備える日経平均ダブルインバースの投資法について
では、具体的にこの日経平均ダブルインバースのかんべえ流投資法をご紹介します。
あくまでも私がやっている投資の方法ですので、参考程度にとどめ、投資は自己判断、自己責任でお願いしますね。
では、2016年の日経平均ダブルインバース・インデックス連動型上場投信(1357)の株価を見てみましょう。
そして、同じく2016年の日経平均も見てみましょう。
見ての通り逆相関な感じになっています。
繰り返しになりますが、日経平均が下落したときにダブルインバースETFの株価はあがりますので、下落相場をヘッジすることができるというわけですね。
この記事を書いている日は11月11日でトランプ政権が誕生した直後になります。
最近のトレンドを考えると、ダブルインバースETFが2400円~2600円になったときに買いを入れると有効なようです。そして、2700円~2900円である程度売っておいたほうがいいですね。3000円を超えたら全決済でもいいと思います。私も最大で3500円までは保有しておこうと思いますが、それ以上上がったら全て決済する予定です。そして、また2500円前後になるのを待ちますね。
もちろん、過去の傾向から株価が4000円を超えることもありますし、さらには5000円を超えることもあるでしょう。ただ、指数系ETFは減価する傾向にありますし、5000円をつけるほどの株価になったときは塩漬けになっているVIXETFや日経VI先物ETNの株価も上げてきますので、そちらで利益を得ていこうと思っています。
このダブルインバースは基本は短期で勝負です。株価が反応しやすいですし、細かい値幅で稼いでいこうと思っています。
まとめると
- 日経平均が上昇・安定し、ダブルインバースの株価が2600円あたりになってきたら買い始めていきます。
- ダブルインバースの株価が下落するにつれてどんどん買いを増やしていきます(ナンピン買い)。
- 日経平均が下落、急落して、ダブルインバースの株価が2800円前後になったら売り始めます。
- 日経平均がさらに下落し、ダブルインバースの株価が3000円になったらポジションは半分以下まで決済、3500円を超えたら全決済します。(仮に4000円、5000円になるような大型下落のときはVIX1552を決済し利益を得ます。)
- 再び日経平均が上昇、安定し、ダブルインバースの株価が2600円あたりになったら買っていきます。
- 上記を繰り返し利益を増やし続けます。
我ながら完成度が高い戦術ですね。
ただ、いつも理論的にはうまくいくんですがね~、実際はどうなることでしょうか。
まあ、とにかく下がったら買い、上がったら売りですね。
また、この日経平均ダブルインバースETFは1株から売買することができますので、小刻みに買いや売りをすることができます。その点もおすすめですね。
日経平均ダブルインバースの投資におすすめの証券会社とは
では、この日経平均ダブルインバースの投資に適している証券会社はどこになるのか考えていきます。
ETFは上場株式と同じ取り扱いですので、当然、現物株式手数料が安い証券会社がおすすめです。
現物株式 都度
証券会社名/約定代金 | 10万円 | 20万円 | 50万円 | 100万円 | 200万円 |
GMOクリック証券 | 88円 | 98円 | 241円 | 436円 | 834円 |
ライブスター証券 | 80円 | 90円 | 180円 | 340円 | 600円 |
カブドットコム証券 | 90円 | 180円 | 250円 | 990円 | 1,890円 |
SBI証券 | 139円 | 185円 | 272円 | 487円 | 921円 |
松井証券 | 0円 | 300円 | 500円 | 1,000円 | 2,000円 |
人気の証券会社、手数料が安いと評判の証券会社を主に比較してみました。(税抜)
「結局どこの証券会社が一番良いのか【投資初心者にもおすすめの証券口座の選び方】」という記事でも書きましたが、トータルでの手数料の安さを追求するのであれば、GMOクリック証券やライブスター証券がおすすめです。
ただ、1日の約定代金が10万円にならないのであれば、松井証券がおすすめです。
松井証券は少額取引者に優しい証券会社で1日の約定代金が10万円未満であれば、取引手数料が無料になります。
この点、日経平均ダブルインバースETFは株価が2500円~3000円で、なおかつ1株から売買ができますので、かなり少額な取引ができ、1日の約定代金を10万円未満に調整しやすい銘柄になっています。
1日の約定代金を10万円未満に抑えても、毎日積み重ねれば結構な規模になり、利益も十分高くできますので、
ただし、松井証券は1日の約定代金が10万円を超えてしまいますと、他の証券会社よりも手数料が割高になってしまいますので注意が必要です。日経ダブルインバース専用の口座として使うのがおすすめですね。
また、カブドットコム証券は手数料無料のフリーETFを取り扱っているのですが、残念ながら日経ダブルインバースETFは対象外になってしまっています。VIX1552はフリーETFになっていますので、そちらを投資される場合は利用がおすすめですね。
というわけで、1日の約定代金が10万円未満で済むのであれば、松井証券を利用するようにしましょう。そうではなくて規模が大きくなるのであれば、GMOクリック証券等の他の証券会社を使ったほうがいいですね。
下落相場備えるために日経平均ダブルインバース投資まとめ
以上、不景気に備えるため、比較的短期でも利益を上げれる可能性が高い、日経平均ダブルインバースETF投資について書きました。
以上をまとめると
- 不景気連動型商品のVIX1552や日経VIETNは長期的に不況にならないと株価が上がってこない
- 日経平均ダブルインバースETFは短期的な下落でもしっかり反応して株価が上がる
- ダブルインバースの株価が2500円前後になったら買っていき下落に備える
- ダブルインバースの株価が3000円前後になったら売って短期的に利益を得る
- ダブルインバースの株価が4000円を超えるような不況時はVIX1552等に任せる
- 証券口座は1日の約定代金が10万円未満になるのなら松井証券がおすすめ
- そうでなければ手数料の安いGMOクリック証券等を利用
という感じです。
計画通りに稼ぐことができたらいいんですけどね。これで、下落トレンド時にも利益を得ていきたいと思います。VIXのように塩漬けにならないことを願ってます・・・笑
以上、少しでもお役に立てれば幸いです。投資は自己責任でお願いいたします。
2019年6月追記:ダブルインバースもどんどん減価、投資は失敗中です。
追記です。2016年から投資を続けてきた日経ダブルインバースですが、現在のところ投資は失敗しております。
日経平均ダブルインバース・インデックス連動型上場投信(1357)の現在のチャートを見てみましょう。
(参照元:SBI証券1357チャート)
ダブルインバース、レバレッジをかけた投資信託はやはりどんどん減価していくようですね。VIX1552でないにしても、保有コストは高いです。
もちろん、リーマンショック級の長期不況が起きればわかりませんが・・・そういった希望的観測を基に買い続けるのは良くないようですね。
ですので、不景気対策のリスクヘッジとして、このダブルインバースを買うのはそれなりにリスクがありますね。
暴落があればしっかり反応して上がるには上がりますが、元値に戻るのは相当の暴落と期間が必要のようです。
ですので、私はもう、損切り、投資は失敗と割り切り、別の堅実投資に資金を充てていこうと思っています。
不景気対策は大事だと思うのですが、それでいて保有コストがかかってしまっては意味がないなと思います。
保有コストがなく、不景気対策ができる投資を探したところ、現在のところ「ユーロ円売り」がいいのではないと思っています。
これも情勢が変わればわからないのですが、FXでユーロ円ショートをしておくという当方です。
参考:円高対策、株安対策の投資としてユーロ円売りFXは正解でした。
ユーロ円チャートを見てみますと
(参照元:SBI証券ユーロ円チャート)
2012年アジア通貨危機や2016年英国EU離脱時問題など、暴落時に円高ユーロ安となっています。
つまり、ユーロ円ショートをしておけば、円高時、すなわち不景気時に利益を得ることができるというわけです。
そして、ユーロは円より金利が低いため、ユーロ円売りでも保有コストは発生せず、スワップ金利を僅かではありますが受け取り続けることができるんです。
つまり、ダブルインバースやVIXのように保有コストがないので、長期保有することも問題ないわけです。
ダブルインバースやVIXのように値幅は小さいかもしれませんが、その分、多く資金を投じれば解決できます。
まあ、またこの投資も穴があるのかもしれませんね。私個人は実践してみますが、うまくいくかはわかりません。ただ、ここ数年は結果が出ています。