★スワップ金利が高く、人気のトルコリラ、メキシコペソ、南アフリカランド
リスクは高いですがうまく付き合えば大きく稼げるはず!
改めて新興国通貨FXでの堅実投資について考えてみました。
ども。投資軍師のかんべえです。
私の新興国通貨FX歴は南アフリカランドが5年、トルコリラが4年になろうとしています。
暴落もあり、なかなか思うように利益が得られていませんが、これまでの投資法を振り返り、今後に生かしてみたいと思います。
※個人的な投資法みたいなものも書いていますが、儲かるかどうかわかりません。投資はくれぐれも自己責任でお願いいたします。
目次はこちら
これまでの手法:低レバレッジで下がったら買い、上がった売るを繰り返す
私のこれまでの投資法はとても単純で
- レバレッジを2倍以内に抑える
- 下がったら買っていきスワップを増やす
- 上がったら少し売りつつも保有は続ける
- 以上を繰り返す
このような単純な手法でした。
いわゆるスワップ投資に少し売買も加えた手法です。
2014年からから南アフリカランド、トルコリラに投資、2018年からメキシコペソも少し参入し始めました。
まずは現在の投資の状況を確認しておきます。
トルコリラは惨敗中
- 買いポジション 97lot(97,000リラ)
- ポジション損益 -1,198,179
- 未実現スワップ 707,602円
- 評価損益 -404,030円
(参考:トルコリラFXスワップ積立投資の損益状況)
はい。トータルの含み損が40万となっています・・・。2015年からひたすら下がったら買いを繰り返していたのですが、4年で一度も利益を出していません。
それもこれもトルコリラの暴落によるものです。
チャートを見てみましょう。
(参照元:SBI証券トルコリラチャート)
2015年40円台の時からトルコリラスワップ投資を始めたわけですが、現在は20円を割るほどにまで暴落しています。一度も明確な戻りがなく下がり続けたため、スワップ金利利回りがいくら10%を超えても含み損には勝てていません。
下がっても買うという感じで淡々と買っていたのですが、ここまで下がるとさすがに怖くなり、20円台前半から下がっても買うのを少なめにしていっていました。
「トルコリラをFXで3年半投資し続けて実感したリスクと本当の利回り」でも書きましたが、10%超の利回りとうたわれていたトルコリラの実質利回りは4年でマイナスという状態になっています。
このまま20円台前後で価格を維持してくれれば、2年以内にはスワップが含み損をカバーしてくれるのですが・・・それでようやくトントンですからね。トルコリラスワップ投資は失敗であったと言わざるを得ない状況です。
※トルコリラFXスワップ投資の基本はこちら
⇒トルコリラ積立FXで堅実にスワップ金利収入を稼ぐ方法を検証しました。
南アフリカランドはトータルでも利益が出ています
続いて南アフリカランド円FXスワップ投資の状況です。
南アフリカランド投資はトータルでも利益が出ています。
上記の通り、スワップポイントが24万、含み損がマイナス19万で、トータルでもプラスになっています。
また、「南アフリカランド円FXを2年半続けて感じたリスクとメリットについて」の記事で詳しく書いていますが、ランドが高騰したときは決済もしていっていますので、決済利益も多くあります。
正確な利回りは計算していませんが、想定の5%は超えているのではないでしょうか。
なぜ、トルコリラは失敗し、南アフリカランドはうまくいったかといいますと、暴落のタイミングが大きな理由とみています。
南アフリカランド円チャートを見てみましょう。
(参照元:SBI証券南アフリカランド円チャート)
2014年後半9円~10円台で積立投資をスタートさせたのですが、その後、2016年に一気に暴落、6円台まで下がりました。約40%の暴落です。
レバレッジを2倍以内にしていましたので、ロスカットされず、そこでさらに淡々と買い増しをしていました。
ナンピン買い、つまり平均取得単価がどんどん下がったわけですね。
そして、あまりに暴落しすぎた影響か、リバウンドして9円台まで戻してくれました。
そのおかげで、南アフリカランドスワップ投資はトータルでプラスになることができたわけです。
ラッキーだったと考えるべきでしょうか・・・。
※南アフリカランドスワップ投資の方法はこちら
南アフリカランドFXスワップ投資の始め方(政策金利6.75%)
メキシコペソはこれから
メキシコペソは投資を始めたのが2018年でまだこれからという感じです。
この通り、まだ全然買っていません。後述しますが、戦略を少し変えた結果です。
※メキシコペソスワップ投資法はこちら
メキシコペソ積立FXをスワップ金利狙いで始めてみました。
かんべえ流、新興国通貨FXで堅実に稼ぐ手法
南アフリカランドはうまく利益が出ました。レバレッジを2倍以内にして、下がったら買う、上がったら売るを繰り返すだけでよかったわけです。
恐らく毎月定額積立投資でも勝てたのではないでしょうか。
しかし、たまたま運が良かったとも言えます。10円から6円に短期的な暴落があったから安値で買うことができ、その結果、勝つことができたのではないかと。
例えば2018年の9円台から同じように買い続けていたとしても勝てているのかはまだわかりませんよね。
そして、トルコリラではこの手法は通用しませんでした。
トルコリラは2015年の当時も南アフリカランドの政策金利の倍の金利がありましたらね。リスクの高い通貨だったから仕方ないよね、運が悪かったよね、問うことで片づけても良いのですが・・・。
堅実投資を続けていく上で、トルコリラは除外したほうがいいのか、一方、南アフリカランドはこのまま続けていいのだろうか。メキシコペソも始めて良いのか?
考えながら南アフリカランドの長期チャートを眺めていました。
(参照:南アフリカランド円チャート:Investing.com)
うーん・・・・・
こう見ると乱高下激しいですね・・・
ふーむ・・・
・・・・ん!?
これは・・・もしかして?
・・・・・!!!!
暴落後、何らかの調整がある・・・!
つまり・・・
暴落したときだけ買えばいいのでは?
南アフリカランド円の場合、直近だと2016年の10円から6円の暴落、2012年の12円から9円の暴落がわかりやすいですが、それ以外でも暴落があると、やはり戻りが起きています。
長期的に下落トレンドは続くとは思いますが、短期的な暴落はむしろ買い、という感じで、暴落を待つトレードをしていけばいいのではないでしょうか?
メキシコペソ円長期チャートも見てみましょう。
(参照:メキシコペソ円チャート:Investing.com)
メキシコペソ円も南アフリカランド円と似たようなチャートですが、やはり・・・
2016年の8円から5円の暴落、2012年の7円から5円への暴落など。
大きな暴落の後は戻りがあるのが分かります。
トルコリラ円長期チャートも見てみましょう。
(参照:トルコリラ円チャート:Investing.com)
ううむ・・・これは2015年以降、ほぼ調整無き暴落ですね・・・確かに2018年の15円の時に買っておけば20円まで回復はしていますが・・・。
トルコリラはやはり相当の覚悟が必要のようです。
しかし、南アフリカランド、メキシコペソに至っては、大きな暴落、小暴落時の時に買っておくと、戻りを待つことができ、高いスワップ金利+為替差益を得ることができるのではいかと思ったわけです。
新興国通貨FXで堅実に稼ぐ手法 結論
では、新興国通貨FXで堅実に稼ぐ手法をまとめますと、南アフリカランド、メキシコペソについては、平常時は少額だけ買っておき(レバレッジ1倍以下)、大きな暴落があったときは大きく買う(レバレッジ2倍前後まで)
そして、戻りがあれば売り抜けて、スワップ金利+為替差益を得るという手法です。
どのくらいの暴落があれば買えばいいのか?20%の暴落なのか、30%の暴落なのか、このあたり、判断が難しいですが・・・。
暴落は比較的短期間で落ちるので、まずレバレッジ1.5倍まで買って、さらに暴落があれば、2倍まで買うという感じで、挑戦してみようと思います。
ただ、トルコリラについては触らない方がいいですね・・・。大きく暴落したときだけ買うかもしれませんが・・・。チャート的にはもう少し戻りがあっても良いと思うのですが。
新興国通貨堅実FX
- 南アフリカランド円、メキシコペソ円のみでトルコリラは除外
- 平常時の買いポジションは極力少なめに(レバレッジ1倍以内)
- 暴落があったときに大きく買う(レバレッジ2倍前後まで)
- 戻りのときに売り抜けてスワップ金利+為替差益の両方を得る
- 以上を繰り返していく
このような手法でやってみようと思います。
どうしてもスワップ金利の高い通貨は保有してスワップ金利を得た方がお得のように思われますが、暴落してしまうと、結局、含み損がスワップ金利を上回ってしまいますので、買うタイミングが非常に重要だと考えています。
この記事を書いている2019年7月ではランドが7.7円ほど、ペソが5.6円ほどですので、ランドは6円に暴落、ペソは4円に暴落したときに買いを大きく入れたいと思います。指値も少し入れておき、暴落後、底を感じてから大きく買いたいと思います。
新興国堅実FXのデメリット
ただ、この手法デメリットもあります。
- 暴落は年に数回もないのでかなり暇。安定相場が続くとスワップ金利や短期的な為替差益を得ることができない。
- トルコリラのように暴落が止まらないことも(デフォルトしてしまうリスク)
まず、一つにかなり暇ということですね。
チャートを見てもわかる通り、20%以上の暴落が起きるのは年に数回もないわけです。時として取引をしない年もあるかもしれません。
しかし、取引をしないということは損もしないということです。
ウォーレンバフェットも口を酸っぱくいっていますが、投資では「損をしない」ということがとても大切です。
自分が得意としていない相場で無理にトレードをする必要は一切ありません。
どうしても取引をして目先の利益を得ようと考えてしまいますが、ポジションを取らないと気が済まないポジポジ病になってしまいますし、大暴落があったら、今までの利益がなくなってしまいますからね。
暴落を狙ったトレードで年に1度も取引がないということは相場が安定しているということ、それであれば、他の株式や米ドル等の堅実投資が儲かるわけですから、気にせず行きましょう。
そして、2番目のリスクとしてデフォルトリスク、もしくは、下げ止まらないリスクもあります。
南アフリカランドも10円から6円に落ちたときは、8円、7円、あたりを底と予想して買っていた人も多くいると思います。底は予想できません。
最悪デフォルトしてしまったら諦めるしかないですが、暴落後はすぐに飛びつかず、様子を見て、買いを入れたいと思います。
上述しましたが、20%暴落でレバレッジ1.5倍になるくらい、その後、様子をみてレバレッジ2倍程度で抑えれるように買いを入れたいと思います。
いくら戻りがあるという前提に立っているとはいえ、レバレッジ3倍以上は危険と考えています。堅実に行きます。
新興国通貨では短期売買をおすすめしない理由
さて、最近ではメキシコペソ円のトラリピが出たりと、新興国通貨での短期売買も流行しつつあるようです。
(参考:トラリピメキシコペソ円のスワップとスプレッドは魅力なし?検証しました。)
しかし、ペソやランド等、新興国通貨での短期売買は正直おすすめできません。
確かに新興国通貨はボラティリティがあり、レンジ相場では、短期売買が稼ぎやすいかもしれませんが、いかんせん暴落します。
まず南アフリカランド円チャートを見てみましょう。
私の職場の先輩がその昔、南アフリカランド円で短期トレードをしていたのは2015年ですね。
当時は9円台に下がったら買い、10円台に上がったら売り、というのを繰り返せばいいと、言って、レバレッジ5倍ほどでそこそこに稼いでいたようです。
しかし、ご覧の通り、2016年に大暴落が始まります。
この時に、これはまずい、とすぐに損切りして、取引をしないということができるのであれば良いですが・・・・
まず、10円から9円割れまで行きました。そこで恐らく、これから戻ると思い、買いを入れてしまうのでしょう。
そして、8円割れ、7円割れ、6円。
何度もロスカット追証を繰り返し、今までの利益以上に損をしてしまうわけです。
最後はわけがわからなくなり、6円台でショートして、踏み上げを食らうなど。
私も短期売買をひたすらやっていたことがありますので、この時の気持ちはわかります。
損をしたら取り返したくなるんです。
ですが、それはトレーダーには向きません。感情でトレードしてしまう人はデイトレーダーには向いていないでしょう。ですので、私も辞めました。
2018年も9円台でレンジ相場がありましたが、ここでも短期売買トレーダーが増えていたようにも思えます。
メキシコペソ円も同じです。
2015年あたりは8円前後のレンジ相場で安定していたと思います。
ただ、暴落が始めると止まりません。一気に4円を割るところまで暴落します。
短期トレードですと、レバレッジをかけて狭い値幅で売買することになりますので、平常時はソコソコ稼げるのですが、暴落時に一気に損失を拡大することになります。
また、暴落したら証拠金を増やして、塩漬けしてスワップ金利で回収するという作戦もありですが、チャートを見てもわかる通り、元値にはなかなか回復しません。
例えば、メキシコペソですと、ドル円が回復していても以前の10円台には戻ってきていません。それは、各国のインフレ率が高いということもあります。
「トルコリラをFXで3年半投資し続けて実感したリスクと本当の利回り」の記事でも書きましたが、4年運用して利回りマイナス、頑張ってもトントンくらいになってしまう可能性がありますので、単純な無限ナンピンもやはりおすすめできませんね。
また、ペソ等の新興国通貨はそもそもスプレッドが広く、短期売買には適していません。
ボラティリティが高いという点で見ると、確かにメリットはあるのかもしれませんが、その分リスクは高く、レンジ相場だけ短期売買ができる自信がある人以外はおすすめしませんね。
まあ、私自身、堅実投資をしたいだけですので、あくまで個人的な見解です。
短期売買をおすすめしない理由
- 新興国通貨は定期的な大暴落があるので、レバレッジをかけると今までの利益が吹き飛ぶほどの損失を抱えることになる
- そもそも新興国通貨はスプレッドが広く短期売買向きではない
- レンジ相場の期間だけ短期売買ができる自信がある人はOKかも
まとめ 暴落時のみ買っていって本当に儲かるのか実践していきます。
以上、新興国通貨FX(リラ、ペソ、ランド)で堅実に稼ぐための戦略を検証してみました。
まとめますと
- 南アフリカランド、メキシコペソは暴落後に戻りがあることが多い
- 平常時はレバレッジ1倍以下に抑え、暴落時のみ大きく買う戦法
- 大きく買うといってもレバレッジは2倍前後まで
- 暴落後の戻りを売り、スワップ金利+為替差益も得る
- 落ちたナイフをつかむ戦法になるので、リスクは高い。初心者はおすすめしません。
- トルコリラはやはり対象外に
新興国通貨はスワップ金利がいくら高いとはいえ、単純に無限ナンピンして勝てるほど甘くはなさそうです。
しかし、あくまで過去のチャートからの分析ですが、タイミングよく暴落時のみ買うようにすれば、スワップ金利+為替差益で、想定以上の利回りを得ることができるのではと思いました。
暴落がしばらく起きない可能性もあり、かなり暇なトレード法となりますが、何よりも損をしないことが大事ですので、堅実実践してみたいと思います。
リスクのある通貨での投資となりますので、初心者の方は手を出さないように。
また、実践してみて、本当に利益を出すことができたのか?経過をご報告させていただきます。
以上、最後まで読んでいただきありがとうございます。少しでもお役に立てれば幸いです。投資はくれぐれも自己責任でお願いいたします。