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トラリピメキシコペソ円のスワップとスプレッドは魅力なし?検証しました。

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2019年5月26日よりトラリピがメキシコペソ円の取扱いを始めました。

トラリピメキシコペソ

本当に使えるのか?スワップとスプレッド等を検証してみました。

ども。投資軍師のかんべえです。

トラリピ人気ですね。

今度はメキシコペソ円の取扱いが始まり、さらに話題となっています。

そもそもスプレッドが広く、乱高下時にはスプレッドが拡大しやすく、暴落リスクも高い、メキシコペソ等の新興国通貨で、スキャルピングに近い短期売買すること自体どうなのかな?と疑問に思っていますが、需要はあるようです。

今回はメキシコペソ円でもトラリピは使うメリットがあるのか?という視点でスワップ、スプレッドを検証してみたいと思います。

トラリピメキシコペソ円のスワップ

まずは、トラリピのメキシコペソ円のスワップを見てみます。

トラリピスワップ
トラリピ公式サイトより)

10,000通貨当たり11円となっています。100,000通貨あたり110円ということです。

正直な感想、結構出てるなという印象です。

他社と比較してみますと

FX会社名スワップスプレッド最小取引通貨単位
LIGHT FX271円0.18銭1.000
みんなのFX251円0.3銭1.000
ヒロセ通商250円0.3銭10,000
JFX250円0.3銭10,000
GMOクリック証券
(くりっく365)
150円平均0.604銭
(変動)
100,000
サクソバンク証券160円平均22銭
(変動)
5,000
マネーパートナーズ130円1.0銭 (*2)1,000
外為オンライン160円6.0銭1,000
アイネット証券130円7.0銭10,000
新生銀行130円1.0銭10,000
SBI FXトレード130円0.70銭1
楽天FX130円0.50銭1,000
(2024年1月メキシコペソ円FX会社比較)
スワップポイントは100,000通貨あたりの金額
(*1) 10,000通貨未満の取引は手数料片道3銭発生
(*2)コアタイム(10:00から28:00)で原則固定

比較表は100,000通貨単位です。

トラリピは100,000通貨単位では110円となります。

スワップの高さで行くと、セントラル短資やみんなのFXがやはり強く、50~70円ほど差をつけていますね。

トラリピのメキシコペソ円のスワップは割と低いですが、低すぎる感じでもないという印象です。

まあ、そもそも、トラリピは狭い値幅で何度も往復トレードするためのものです。ですので、多少スワップが低くても、利用者には問題ないのかもしれません。

ただ、メキシコペソのスプレッドを加味すると、利幅も大きくしなければならず、そうすると、それなりに保有期間が長くなりますので、スワップも高いに越したことはないですよね。また、損切り設定をしない場合は塩漬けになってしまうので、その場合にもスワップは高い方がいいでしょう。

まあ、結論としては、トラリピのスワップは低いですが、低すぎるほどではないという印象ですね。

トラリピメキシコペソ円のスプレッド

続いてトラリピのメキシコペソ円のスプレッドです。

これについては「変動制」で公式サイトでも非公開になっています。

Twitterで実際に使っている人を引用させていただきますと


1.4~1.8銭を推移しているようです。

こちらも思っていたより狭いという印象です。

トラリピ等の自動売買FXのリスクとおすすめできない理由について」でも書きましたが、トラリピの米ドル円スプレッドは3銭で、他社と比較すると10倍ほど広いので、スプレッドの広がりやすいメキシコペソ円ではもっと広いかなと思っていたのですが、予想に反して狭い印象です。

セントラル短資の0.4銭と比較すると広いですが、スワップの高いみんなのFXも1.8銭です。他社と比較しても優秀な数字だと思います。

トラリピのメキシコペソ円FXのスペックはまあまあ良いという結論

スワップは110円、スプレッドは1.7銭前後と、トラリピのメキシコペソ円は他社と比較してもそれほど劣っていないという結論です。

私自身、短期トレードはしないので、強くはおすすめできませんが、メキシコペソ円で短期トレード、リピートトレードをしたい方はトラリピを使ってみるのは良いのではないでしょうか。

しかし・・・そもそも新興国通貨をデイトレードするのはおすすめできない

と言いたいところですが、そもそも論として、メキシコペソ等の新興国通貨で狭い値幅で短期売買をするのはおすすめできません。

その理由として

  1. スプレッドが広い
  2. 下落トレンドが続く
  3. 暴落リスクが高い

この3点です。

1.スプレッドが広い

スキャルピングで選ぶべき通貨ペア」のサイトでも書かれていますが、狭い値幅で何度も往復トレードを繰り返して利益をとる、いわゆるスキャルピングトレードはスプレッドが狭いことが条件です。

短期トレードで稼いでいる人、専業トレーダーはほとんどスプレッドの狭いドル円、ユーロドルを取引しています。

その点、メキシコペソ円はスプレッドが基本広いです。トラリピに至っては1.7銭前後あるわけですから、利幅はそれ以上にしなければなりません。

となりますと、値幅は3~10銭という感じになると思いますが、1日に何度もトレードすることがなくなってしまいますね。連続売買のメリットが使えないわけです。

1日に何度もトレードしないのであれば、スプレッドの狭い手動口座を使った方がいいということになります。

2.下落トレンドが続く

まあ、これは長期スワップ投資をしてても悩ましい問題なのですが、基本、金利の高い通貨は下落トレンドが続きます。

長期メキシコペソ円チャートを見てみましょう。

メキシコペソ円チャート(引用元:investing.comメキシコペソ円チャート

1995年に通貨危機があり、大きく下がっています。これはイレギュラーとしても、その後も下落は続いています。

リーマンショック時の最安値も更新しており、今後も乱高下はあるものの、下落が続くと考えられます。

これはメキシコペソに限らず、南アフリカランド、トルコリラも同様です。

南アフリカランド長期チャート

南アフリカランド円ですが過去は40円以上あり、現在は7円です。

トルコリラ長期チャートg

トルコリラも100円台から18円まで下げています。

このように金利の高い通貨は下がる傾向にあります。

これは前回の記事「トルコリラをFXで3年半投資し続けて実感したリスクと本当の利回り」でも書いた通り、インフレ率が日本を大きく上回るので、日本がハイパーインフレを起こすか、新興国にバブルが起きない限り、年々、下がっていくことになるわけです。

まあ、下落する分、スワップ金利は高いわけですが、実質利回りは本当にプラスなのか?という点も難しいですね。

スワップ狙いは危険。トルコリラの暴落から学ぶ「高金利通貨は下がる」理由」の記事も参考になりますので、ご覧になってください。

つまり、何が言いたいかといいますと、上がるより、下がるほうが多いということです。

トラリピ等の自動売買は例えばメキシコペソ円の場合ですと

  • 5.5円になったら買い、5.55円になったら売る、5.3円になったら損切
  • 5.4円になったら買い、5.45円になった売る、5.2円になったら損切
  • 5.3円になったら・・・

恐らくこのようなルール設定で下がったら買い、上がったら売るを繰り返すトレードをすると思います。

もちろん、レンジ相場なら利益が出るでしょう。

しかし、基本下落トレンドが続く、新興国通貨の場合、利確より損切が多くなる可能性の方が高いわけですね。

と考えると、連続売買、自動売買に向いている通貨ペアとは言えないわけです。

もちろん、損切りせず、保有し続けるというてもありますが、それだと、スワップ投資になり、スワップの低いトラリピを使う意味がなくなってしまいますね。

そして、新興国通貨はドル円とは違い、元値には戻ってこない可能性が高いです。

メキシコペソ、ランドが10円、トルコリラが30円に戻る可能性が果たしてどのくらいのものかということです。塩漬けのリスクが高く、単純に決まったレンジで売買を繰り返すのは危険ですね。

一方、ドル円にように元値に戻るのであれば、ありでしょう。

ドル円チャート長期

まあ、絶対ではないんですけどね。オイルショックや通貨切り下げ変動相場制に移行した歴史もありますので、その時と比べると大暴落しているわけですが、まあ、そういったリスクはあります。

ただ、1990年から大きくレンジを外していないわけですし、今後も、円安ドル高へ向かおうという、国の意思もあります。

リーマンショックやギリシャショックなどで大暴落することもありますが、また、戻ってくれるというメリットがドル円にはありますね。

私はこの法則にのっとりドル円を積立投資しています。この法則が崩れれば終わりなのですが、下がったら上がるというドル円の高い可能性に乗っかって「米ドル積立投資」を続けています。

詳しくは「米ドルFX積立投資をはじめてみます。~外貨積立におすすめ~」で書いていますので、ご覧になってくださいね。

3.暴落リスクが高い

金利の高いメキシコペソ円等の新興国通貨はやはり暴落リスクが高いです。それは金利の高さ順位あると考えてもらえればと思います。

南アフリカランド6.75%<メキシコペソ8.25%<<トルコリラ24%

南アフリカランドでさえ、2016年には9円から6円に暴落していますから、それに近い暴落はあると考えていた方がいいでしょう。

その点、危険なのがレバレッジをかけた短期トレードです。

狭い値幅でトレードするということは、レバレッジをかけることが基本だと思いますが、暴落時に大きく損をすることになります。

損切り設定をしているから大丈夫と思われるかもしれませんが、大暴落時は値飛びがおきてしまい、想定している損切レートで約定せず、飛び越えて約定します。いわゆる「値飛び」です。

例えば、5.5円で損切り設定をしていても、大暴落時には4円台になるまで約定しない可能性があります。損切り設定も指値注文をしていた場合は、刺さらず、塩漬けとなります。

そして、最悪の場合、強制ロスカットとなり、今までの利益以上に損失を抱えてしまいますので、注意が必要です。

そのため、レバレッジを低くすることをおすすめしますが、それであれば、もう、注文値幅を広げてスワップ狙いの手動トレードにした方がいいですよね。

まとめ トラリピ自体のスペックは問題ないが

以上、長々と書いてしまいましたが、トラリピ自体のメキシコペソ円のスペックは他社と比較しても大きく遜色はありません。

この記事を書いている2019年5月時点ですが、スワップは100,000通貨あたり、110円、スプレッドは1.7銭前後となります。トレードするうえでは問題ない数字だと思います。

ただ、そもそも論として、新興国通貨は狭い値幅の短期トレードには向かないと思われます。

そもそもメキシコペソは

  • スプレッドが広い
  • 下落トレンドにある
  • 暴落リスクが高い

わけですから、無理にレバレッジをかけて短期トレードする必要もないかと思います。

まあ、現時点のメキシコペソがレンジ相場で比較的安定しているのは事実ですから、この期間を狙って売買を繰り返すのはありなのかもしれませんが・・・。

FX初心者の方にはお勧めできませんが、うまくトレードのタイミングをとれば、美味しいトレードができるのかもしれませんね。

私自身は堅実トレードメインですので、短期売買はやる予定はないですが、需要はあるのではないでしょうか。

以上、最後まで読んでいただきありがとうございます。少しでもお役に立てれ幸いです。投資はくれぐれも自己責任でお願いいたします。

※ちなみにマネーパートナーズには連続予約注文というものがあるようです。スプレッドを加味すると、トラリピ等の自動売買を使わず、こっちでいいのでは?とも思いますが、調査中です。また次回以降記事にしたいと思います。

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