★スワップ金利の高い通貨ペアはどれか?世界的に利下げの傾向が続く中、現状の利回りはどのくらいなのか?比較検証しました。
FXではデイトレーダーのように為替の変動益を狙って稼ぐトレーダーが主体ですが、一方、スワップ金利の高い通貨を長期ホールドしてスワップ金利で稼ぐトレーダーもいます。
スワップ投資は2016年~2019年まで大変人気でしたが、ここ最近はコロナの影響もあり、世界的に利下げが続き、旨味がなくなっているようにも思えます。
現状の各通貨ペアごとのスワップ金利をまとめてみました。
目次はこちら
米ドル円(USD/JPY)のスワップ金利と現在の利回り
まずは米ドルを見てみましょう。
(参照元:SBI証券米ドル円チャート)
アジア通貨危機の2012年には75円にもなりましたが、急落リスクも小さく、安定して上昇しています。
米ドル円のメリットは堅実性です。大きく下がっても、将来的に元値に回復してきているという点です。
政策金利の推移も見てみましょう。
2020年7月、現在は政策金利が0.25%となています。
2018年~2019年では、米国利上げによりスワップ金利も上昇していて、利回り換算で2%近くになりました。将来的に円安ドル高を想定すると、為替差益も得られるとの見方から人気が高まっていました。
しかし、2020年、コロナショックの影響で、米国は緊急利下げ。金利はかなり下がっています。
続いて各FX業者のスワップ金利を比較してみましょう。
FX会社名 | スプレッド | スワップ | 最低取引通貨単位 |
MATSUIFX | 0.2銭~0.9銭 | 190円 | 1 |
SBI FXトレード | 0.09銭* | 180円 | 1 |
LIGHT FX | 0.2銭 | 200円 | 1,000 |
みんなのFX | 0.2銭 | 200円 | 1,000 |
GMOクリック証券 (くりっく365) | 変動 | 180円 | 10,000 |
マネーパートナーズ | 0.0銭 | 90円 | 100 |
GMOクリック証券 | 0.3銭 (原則固定) | 200円 | 10,000 |
DMM FX | 0.2銭 | 180円 | 10,000 |
インヴァスト証券 | 0.3銭 | 140円 | 1,000 |
外為オンライン | 1.0銭 | 140円 | 1,000 |
JFX | 0.2銭 | 200円 | 1,000 |
ヒロセ通商 | 0.2銭 | 200円 | 1,000 |
*1000通貨まで /原則固定/例外あり
米国緊急利下げの影響でスワップ金利は各社低くなっています
10,000ドルあたり10円前後のスワップ金利が出ています。
以前は50円~60円ほど出ていましたので、大きく下がっています。
スワップを10円と仮定すると
年間スワップ金利総額
約10円×365日=3,650円
年間で3,650円のスワップ金利をもらえることになります。
1ドル108円と仮定すると
米ドル円FXのスワップ利回り
3,650円÷(108円×10,000通貨)=0.33%
年間想定利回りは0.33%と、以前と比べるとスワップ金利の旨味は減少しています。
とはいえ、日本の預金に預けるよりかは高く、かつ、堅実なドル円で円安対策もできますので、依然として米ドル投資は人気ですね。
将来的には利上げも期待できますので、十分おすすめできる通貨ペアですね。
FX口座はスワップも高く、かつ、1ドルから取引ができるSBI FXトレード推薦です。
米ドル円(USD/JPY)おすすめFX会社:
⇒SBI FXトレード
米ドル円のFX投資についての解説記事はこちら
⇒米ドル円FX積立投資をはじめてみます。~金利スワップ狙い・外貨積立におすすめ~
米ドル投資に対する評価と見通し
スワップ金利が大きく下がったとはいえ、やはり、世界の基軸通貨の安定性は強いですね。
スワップは副次的に、基本は売買益で利益を得るようにしていくのが良いでしょう。
下がったら買い、上がったら売るを繰り返し、コツコツ利益を得ていきます。
豪ドル円(AUD/JPY)のスワップ金利と現在の利回り
続いて、オーストラリアドル(豪ドル)です。
豪ドル円も人気の通貨でした。
比較的価格も安定し、かつ、スワップ金利も高かったためです。
しかし、度重なる利下げでこちらもスワップ投資としての魅力は下がってきています。
豪ドル円チャートです。
(参照元:SBI証券 豪ドル円チャート)
米ドル円と大きく違う点は、現在がリーマンショック並みに暴落しているということです。
新興国通貨ほどではありませんが、長期的に下落トレンドになっています。
続いて政策金利の推移を見てみましょう。
こちらも0.25%まで下がっています。
金利のメリットもなく、価格も下落しているので、人気は大きく下がっています。
各FX会社のスワップ金利と想定利回りも見てみましょう。
FX会社名 | スワップ | スプレッド | 最小取引通貨単位 |
ヒロセ通商 | 2円 | 0.6銭 | 1,000 |
GMOクリック証券 (くりっく365) | 2円 | 0.7~1銭(変動) | 10,000 |
SBI FXトレード | 1円 | 0.69銭* | 1 |
セントラル短資FX | 2円 | 1.13銭(変動) | 1,000 |
FXプライム byGMO | 2円 | 0.7銭 (原則固定) | 10,000 |
インヴァスト証券 | 5円 | 0.9銭 | 1,000 |
外為オンライン | 2円 | 3.0銭 | 10,000 |
外為ジャパン | 2円 | 0.7銭 | 1,000 |
DMM FX | 2円 | 0.7銭 | 10,000 |
みんなのFX | 2円 | 0.6銭 | 1,000 |
*ただし、取引数量によって変化
10,000豪ドル当たり2円しか発生しなくなってしまっています。
もうほとんど、スワップには期待できない通貨となってしまったようですね。
オーストラリアドルの利回りを計算してみますと
豪ドル円年間スワップ金利総額
約2円×365日=730円
年間で730円のスワップ金利を得る計算となります。
豪ドル円の価格を75円と仮定すると
豪ドル円FXの利回り
730円÷(75円×10,000通貨)=0.097%
となります。
0.1%以下ということで、スワップ投資としての魅力は失われています。
ただ、「豪ドルFXがスワップ投資としての魅力を失いつつあることから学ぶべきこと」の記事にも書いていますが、将来性を考えると投資はありだと思います。
つまり、今が底だと考えると、買いのチャンスとなるわけです。
地政学リスクも低く、将来的にも利上げの可能性があるとなると、投資のメリットはるのでしょう。
しかし、現状、暴落リスクがあるにも関わらず、金利も低いので、人気は下がっているようですね。
FX口座はどこもスワップ金利が低く、おすすめと言えるものありませんが、ここも1ドルから取引ができるという点でSBI FXトレードが良いでしょう。
豪ドル円(AUD/JPY)おすすめFX会社:
⇒SBI FXトレード
豪ドル投資に対する評価と見通し
スワップ金利も低く、かつ、暴落リスクもソコソコ高いので、今はあまりお勧めできない状態です。
ただ、豪ドルも長期チャートを見ますと、下がったらまた上がってくる可能性が高いものです。
ですので、大きな暴落があったとき少し買っておくと勝率が高いと感じています。
いずれにしてもメインの投資にはできませんね。
ニュージーランドドル円(NZD/JPY)のスワップ金利と現在の利回り
続いてニュージーランドドル円を見ていきましょう。キウイの愛称があります。
まずはチャートです。
(参照元:SBI証券 NZドル円チャート)
こちらも豪ドル同様、下落気味です。
政策金利の推移も見てみましょう。
2020年7月現在の政策金利は0.25%とこちらも大きく下がっています。
FX会社のスワップ金利を比較してみましょう。
FX会社名 | スワップ | スプレッド | 最小取引通貨単位 |
ヒロセ通商 | 3円 | 0.8銭 | 1,000 |
GMOクリック証券 | 3円 | 1.7銭~(変動) | 10,000 |
SBI FXトレード | 1円 | 1.19銭* | 1 |
インヴァスト証券 | 1円 | 1.7銭 | 1,000 |
みんなのFX | 3円 | 1.0銭 | 1,000 |
GMOクリック証券 | 3円 | 1.2銭 (原則固定) | 10,000 |
セントラル短資FX | 1円 | 4.0銭 | 1,000 |
DMM FX | 3円 | 1.5銭 | 10,000 |
外為ジャパン | 3円 | 1.5銭 | 1,000 |
外為オンライン | 1円 | 6.0銭 | 10,000 |
*ただし、取引数量によって変化
こちらも豪ドルと同じく3円ほどと、ほとんどスワップ金利は発生しなくなっています。
想定利回りをNZドル円のスワップ金利3円で計算すると
NZドル円年間スワップ金利総額
約3円×365日=1,095円
10,000ドル保有すると年間で1,095円のスワップ金利をもらえることになります。
1NZドルを70円と仮定すると
NZドル円FXの利回り
1.095円÷(70円×10,000通貨)=0.15%
こちらもかなり下がっています。
ただ、豪ドル同様、今が底であると考えると、仕込んでおくという選択肢もありなのかもしれません。
FX口座も横並びですが、その中でもヒロセ通商あたりが高いスワップを出しており、まだマシのようです。
NZドルおすすめ口座:
⇒ヒロセ通商
NZドル投資に対する評価と見通し
こちらも豪ドルと同じく、スワップ投資としての魅力は失われています。
豪ドルと同じく、大きく下がったときに買うのはありだと思いますが、豪ドルと両方とも分けて投資するメリットはそれほどないかなと思います。豪ドルかNZドルかどちらか一つでいいでしょう。
南アフリカランド円(ZAR/JPY)のスワップ金利と現在の利回り
高スワップ金利を重視するのであれば、南アフリカランドが人気です。
米ドル、豪ドル、NZドルがほとんど金利がつかなくなっている中、南アフリカランドは3%台を維持しています。
暴落リスクはあるのですが、トルコリラと比較すると、まだ回復局面もあり、投資がしやすいのではないかと思います。
では、南アフリカランド円のチャートを見てみましょう。
(参照元:SBI証券 ZARJPYチャート)
10年間のチャートを見てみますと、2016年に6円台に暴落、そして、2020年、コロナショック原油安の影響で史上最安値5円台まで暴落しています。
やはり、暴落リスクの高い通貨です。
ただ、2018年は9円まで回復を見せる局面もあり、買うタイミングを間違えなければ、為替差益+スワップ金利が得られる良い通貨でもあります。
南アフリカランドも少額から、例えば1,000通貨ずつ投資して、様子を見ながらスワップを得ながら、長期投資するのが良いのかなと思います。
現在の政策金利も見てみましょう。
2020年7月時点で政策金利は3.75%まで下がっています。
では、南アフリカランド円FXの取扱FX業者を比較してみましょう。
【南アフリカランド円】
FX会社名 | スワップ | スプレッド | 最小取引通貨単位 |
LIGHT FX | 101円 | 0.8銭 | 1,000 |
ヒロセ通商 | 90円 | 0.8銭 | 1,000 |
JFX | 90円 | 1.0銭 | 1,000 |
みんなのFX | 81円 | 0.9銭 | 1,000 |
SBI FXトレード | 80円 | 0.99銭* | 1 |
GMOクリック証券 (FXネオ) | 60円 | 1.0銭 (原則固定) | 100,000 |
GMOクリック証券 (くりっく365) | 60円 | 0.96銭(変動) | 100,000 |
外為ジャパン | 50円 | 1.4銭 | 1,000 |
DMM FX | 50円 | 1.4銭 | 10,000 |
外為オンライン | 60円 | 15銭 | 10,000 |
セントラル短資FX | 10円 | 1.9銭 | 10,000 |
*ただし、取引数量によって変化
各社スワップ金利も大きく下がっていますが、50円~60円ほどのスワップ金利が出ている業者が多いですね。
スワップ金利の金額は100,000ランドごとの1日の金額です。
南アフリカランドは為替変動も激しく、スワップ金利も変動するのであくまで現時点での目安ですが、100,000ランドあたりの1日のスワップの金額60円と仮定すると
南アフリカランド円年間スワップ金利総額
約60円×365日=21,900円
年間で21,900円のスワップ金利をもらえることになります。
1ランドを6円と仮定すると
南アフリカランド円FXのスワップ利回り
21,900円÷(6円×100,000通貨)=3.6%
あくまで現時点ですが、3%超となっています。
暴落リスクもあるので、レバレッジを低く、うまく運用できればという感じですが、ちょっとリスクの割に金利は低いかもしれませんね。
南アフリカランド円(ZAR/JPY)おすすめFX会社
:LIGHT FX
南アフリカランド円のFX投資についての解説記事はこちら
⇒南アフリカランドFXスワップ投資の始め方
南アフリカランド投資に対する評価と見通し
スワップ金利は下がっていますが、まだ高い方です。
今後も暴落リスクは高く、初心者の方は手を出さない方が良いでしょう。
ただ、投資対象としての魅力はあると感じています。
長期チャートを見ても、回復の局面もあるからです。
「南アフリカランドスワップ投資法」でも書いていますが、引き続きレバレッジを低く、暴落時に大きく買う投資法でトータルプラスの成績を狙いたいと思っています。
メキシコペソ円(MXN/JPY)のスワップ金利と現在の利回り
2018年より、くりっく365でメキシコペソの取扱が始まり、各FX業者も取扱を始めました。
メキシコペソは2018年あたりで価格が安定しており、かつ、スワップ金利も高かったため人気が高まっていました。
では、メキシコペソ円のチャートを見てみましょう。
(参照元:SBI証券 MXNJPYチャート)
こちらもリスクの高い通貨で、南アフリカランドのように暴落しています。
2016年には8円から4円に下がっており、50%の暴落となっています。
さらには2020年コロナショック、原油安の影響もあり、4.2円を付けるほどの暴落をしています。
2018年~2019年は安定した通貨として評価が高かったようですが、これだけ金利が高いのに安定はありません。定期的に暴落のあるリスクの高い通貨です。
では、政策金利の推移も見てみましょう。
一時10%近くまであった金利ですが、現在は5%まで下がっています。
とはいえ、豪ドルや米ドルと比較するとまだまだ高い金利を維持しています。
では、このメキシコペソはどれほどのスワップを得れるのか?各FX業者を比較してみましょう。
FX会社名 | スワップ | スプレッド | 最小取引通貨単位 |
LIGHT FX | 271円 | 0.18銭 | 1.000 |
みんなのFX | 251円 | 0.3銭 | 1.000 |
ヒロセ通商 | 250円 | 0.3銭 | 10,000 |
JFX | 250円 | 0.3銭 | 10,000 |
GMOクリック証券 (くりっく365) | 150円 | 平均0.604銭 (変動) | 100,000 |
サクソバンク証券 | 160円 | 平均22銭 (変動) | 5,000 |
マネーパートナーズ | 130円 | 1.0銭 (*2) | 1,000 |
外為オンライン | 160円 | 6.0銭 | 1,000 |
アイネット証券 | 130円 | 7.0銭 | 10,000 |
新生銀行 | 130円 | 1.0銭 | 10,000 |
SBI FXトレード | 130円 | 0.70銭 | 1 |
楽天FX | 130円 | 0.50銭 | 1,000 |
スワップポイントは100,000通貨あたりの金額
(*1) 10,000通貨未満の取引は手数料片道3銭発生
(*2)コアタイム(10:00から28:00)で原則固定
スワップの高さではLIGHT FX、セントラル短資あたりが継続的に高くなっています。
100,000ペソあたり約70円のスワップが出ています。
では、利回りはどのくらいか?
メキシコペソも変動が大きいのであくまで目安ですが、スワップを150円と仮定すると
メキシコペソ円年間スワップ金利総額
約70円×365日=25,550円
年間で25,550円のスワップ金利をもらえることになります。
1ペソ5円と仮定すると
メキシコペソ円FXのスワップ利回り
25,550円÷(5円×100,000通貨)=5.1%
現在でも約5%ほどのスワップ利回りを得ることができています。
ただ、暴落がありますので、これはあくまで目安と考えるようにしましょう。
メキシコペソFXおすすめ口座
:LIGHT FX
メキシコペソFX投資解説記事
⇒メキシコペソ積立FX投資を本格始動!スワップ金利と将来性に期待
メキシコペソ投資に対する評価と見通し
メキシコペソは個人的には米ドルの次に投資をしたい通貨です。
暴落リスクはもちろん高いのですが、原油価格が高騰すれば回復する可能性もある通貨です。
そして、米国との関係も大きく影響するので、伸びしろはあると感じています。
もちろん、基本は下落トレンドですので、暴落時にのみ大きく買う戦略で行きますが、スワップ金利+為替差益の両得を得れる可能性が比較的高い通貨として評価しています。
とはいえ、焦らず、4円台前半まで暴落したときには大きく買っていきたいと思っています。
トルコリラ円(TRY/JPY)のスワップ金利と現在の利回り
最もクレームの多い通貨ですね。トルコリラです。
下落トレンド、暴落が基本で、上昇局面がなかなかやってきません。
さらには利下げも続き、良いところが見当たらない通貨となってきています。
ではチャートを見てみましょう。
(参照元:SBI証券 TRYJPYチャート)
2014年からずっと下落トレンドです。
50円台から15円までと、50%以上の暴落をしています。
ペソやランド違い、暴落後の戻りもあまりないのが辛いところです。
2018年に15円⇒20円の回復はありましたが、暴落の大きさに比べてちょっと戻りが弱いですね。
大統領の独裁、米国との関係が改善されれば、上がる可能性はあるかもしれませんが、非常にリスクの高い通貨となっています。
政策金利の推移も見てみましょう。
一時は24%もあった金利ですが、現在は8%まで下がってきています。
アメリカを中心とした世界的な利下げの影響もあり、下がり続けています。
インフレ率の高騰もおさまってきたというのが理由にあります。
ただ、8%は他国と比較しても依然として高い状態です。
は、トルコリラ円FX取扱業者のスワップ金利もみてみましょう。
FX会社名 | スワップ | スプレッド | 最小取引通貨単位 |
GMOクリック証券 (くりっく365) | 21円 | 5~7銭(変動制) | 10,000 |
みんなのFX | 25円 | 1.6銭 | 1,000 |
LIGHT FX | 25円 | 1.6銭 | 1,000 |
SBI FXトレード | 19円 | 1.89銭* | 1 |
セントラル短資FX | 2円 | 8銭~18銭 | 10,000 |
インヴァスト証券 | 5円 | 1.5銭 | 1,000 |
ヒロセ通商 | 18円 | 1.6銭 | 1,000 |
GMOクリック証券 (FXネオ) | 21円 | 1.9銭 (原則固定の適用対象外) | 10,000 |
サクソバンク証券 | 18円 | 平均1.9銭 | 5,000 |
FXプライム byGMO | 13円 | 4.8銭(原則固定) (1,000通貨は手数料30円発生) | 1,000 |
OANDA Japan | 10円 | 12.2銭 | 1 |
*ただし、取引数量によって変化
高いところでは10,000通貨あたり1日20円前後出ています。
以前は100円以上出ていましたので、かなり下がったことになります。
では、想定のスワップ金利利回りも計算しておきましょう。
トルコリラ円年間スワップ金利総額
約20円×365日=7,300円
年間で7,300円のスワップ金利をもらえることになります。
1リラを15円と仮定すると
トルコリラ円FXのスワップ利回り
7,300円÷(15円×10,000通貨)=4,8%
4.8%と、メキシコペソと比較しても低くなってしまっています。
スワップ金利は通貨の需給によっても変動します。下落傾向が続く、トルコリラは現状、恐らく一時的だとは思いますが、低くなってしまっているようです。
利回りも低く、リスクも高いとなりますと、やはり、なかなか投資の魅力のない通貨となってしまっていますね。
FX会社ですが、くりっく365は10,000通貨で取引をしないといけないため、1,000通貨から投資ができ、かつスワップも高い、みんなのFXあたりがおすすめです。
トルコリラ円(TRY/JPY)おすすめFX会社:
⇒みんなのFX
トルコリラ円のFX投資についての解説記事はこちら
⇒トルコリラFXで堅実にスワップ金利収入を稼ぐ方法を検証しました。
トルコリラ投資に対する評価と見通し
トルコリラは現状あまりおすすめできる点がない通貨ですね。
大統領が変わったり、米国との関係改善等、伸びしろはあると思いますが、いつになるかわからない状況です。
また、定期的に暴落が起きるでしょうから、しばらくは静観が良いと判断します。
ただ、私自身も塩漬け中、こちらも暴落時に少し買い、戻りを売る戦略をして、少しでも回収したいと思いますが、果たして・・・。
参考:トルコリラをFXで3年半投資し続けて実感したリスクと本当の利回り
各通貨別、スワップ金利まとめ
以上、各通貨別に現在のスワップ金利と想定利回りをご紹介しました。
まとめますと以下の通りです。
通貨ペア | スワップ(利回り) | スプレッド | 備考 |
米ドル円 (USD/JPY) | 5円~10円 (0.1~0.2%) | 0.2~0.5銭 | 一番人気。堅実にドル高を狙って長期投資 |
豪ドル円 (AUD/JPY) | 1円~2円 (0.0%~0.1%) | 0.7銭~3.0銭 | 利下げの影響でスワップ金利もダウン |
NZドル円 (NZD/JPY) | 1円~3円 (0.0%~0.1%) | 1.79銭~6銭 | オーストラリアと同じく、利下げにより魅力減少 |
ランド円 (ZAR/JPY) | 30円~60円 (1.5%~3.6%) | 0.9銭~14.9銭 | 原油安の影響で一時5円台になるが、6円台に回復中。 |
メキシコペソ (MXN/JPY) | 30円~70円 (3%~5%) | 0.2銭~1.9銭 | 2018年よりFXでも一般化したメキシコペソ。米国との関係改善で将来性期待 |
トルコリラ円 (TRY/JPY) | 10円~22円 (3%~5%) | 1.6銭~ | とにかくリスクの高い通貨。利下げで魅力がさらに減少。 |
米ドル、豪ドルといった比較的安定した通貨にはスワップ金利がほとんどつかなくなってしまいました。
メキシコペソや南アフリカランドは下がってはいますが、いまだに高いスワップ金利が出ていますね。
トルコリラはちょっとリスクに対して、金利が見合っておらず、様子見が賢明でしょう。
各通貨ペアに適したFX口座は以下の通りです。
通貨 | 推薦FX会社 | スプレッド | スワップ | 参考リンク |
米ドル | SBI FXトレード | 0.18銭 | 約10円(0.3%) | 米ドル円FX積立投資をはじめてみます。 |
豪ドル | SBI FXトレード | 0.69銭 | 約2円(0.1%) | 豪ドルFXがスワップ投資としての魅力を失いつつあることから学ぶべきこと |
NZドル | ヒロセ通商 | 0.8銭 | 約3円(0.2%) | |
南ア・ランド | LIGHT FX | 0.9銭 | 約60円(約4%) | 南アフリカランドFXスワップ投資の始め方 |
メキシコペソ | LIGHT FX | 0.3銭 | 約71円(約5%) | メキシコペソFXをスワップ金利狙いで始めてみました |
トルコリラ | みんなのFX | 0.3銭 | 約60円(約4%) | トルコリラFXで堅実にスワップ収入を稼ぐ方法を検証しました。 |
スワップ金利が全体的に下がっており、あまり業者ごとに大きな差がなくなってきていますが、トレイダーズ証券関連はやはり高いですね。
スワップ投資の基本
以上、各通貨ペア別に検証してみました。
ご自身の投資方針、リスクをかける度合いに応じて選んでみてください。
ただし、くれぐれも投資は自己責任でお願いいたします。
では、以下より、スワップ投資の注意点を解説します。
①スワップ投資ではレバレッジをかけないのが基本
スワップ目的でFXをするのであれば、できる限りレバレッジをかけないことをおすすめします。
国内FXでは最大25倍までレバレッジをかけることができます。
例えば10万円口座に入金した場合は250万円分まで取引ができます。
25倍にすると確かにスワップ利回りも25倍になり、想定利回りも大きく上がります。
しかし、レバレッジをかけていると為替が大きく変動した時に、すぐロスカットされていまい、長期保有することができません。
損切りをしようとしても、激しく動いたときは値とびが起きて、証拠金以上の損失を抱えることになってしまいます。
スワップ狙いであればレバレッジはできる限りかけないようにしましょう。
1倍〜2倍の範囲で押さえておくのが良いでしょう。
レバレッジをかけなければ外貨預金と同じく、理論上は通貨がデフォルトしない限り保有し続けることができ、外貨預金のように金利収入を得続けることができます。
手数料の安い外貨預金として使うようにしましょう。
②スワップ投資のFX口座の選び方 レバレッジをかけないために最小取引通貨単位が小さい会社を選ぶ
上述したとおり、スワップ狙いの長期投資をするのであれば、レバレッジをできるだけ低くして投資することがおすすめです。
レバレッジをかけないためには保有通貨と同額の円を入金しておく必要があります。
例えばランドの場合ですと、10,000通貨保有している場合は1ランド6円と仮定すると、60,000円口座に入金しておく必要があります。
そのため、レバレッジをかけないためには最小通貨単位の小さいFX会社を利用する必要があります。
FX会社は通常、ランドの場合は100,000通貨からしか取引ができないようになっています。
1単位が600,000円分の取引になってしまい、口座に初回でも600,000円預けて置かなければなりません。
買い増しをしたいと思ったら、さらに600,000円入金しなければ、レバレッジがかかってしまいます。
そこで、最小取引通貨単位が小さいFX会社を使うことをおすすめします。
LIGHT FXやみんなのFXであれば南アフリカランドでもトルコリラでも1000通貨から取引ができます。SBI FXトレードであれば1通貨から可能です。
少額からコツコツ積立投資のようにランドに投資することができます。
10万円程度の入金であってもレバレッジをかけずに取引ができます。スワップ金利目的であれば、最小取引通貨単位が小さいFX会社を選ぶようにしましょう。
実際に低レバレッジでスワップ投資を5年続けた結果をご紹介
当ブログでは投資法を紹介するだけでなく、実際に投資もしています。
「月別投資収益報告」でも書いていますが、スワップ狙いの積立FX投資は私の中でもメインの投資になります。
米ドル円、南アフリカランド円、トルコリラ円をメインに積立投資をしています。
では、現在の損益状況をそれぞれ紹介しておきます。
米ドル円(USD/JPY)スワップ投資の実績(2017年~)
(2020年7月:米ドル円残高照会)
まずは王道の米ドル円です。
- 運用歴:約4年
- 保有数:15,300ドル
- 評価損円:-51,448円
- 未決済スワップ:41,777円
2017年から米ドル投資を始めています。
現時点で少し円高になっており、評価損が増えています。
スワップの金額も4万円となっており、トータルでも含み損の方が上回っている状態です。
スワップ金利もそれほど高くないので、ずっと保有し続けるというよりかは、小刻みに利確もしていっています。
ですので、それほどスワップは増えませんが、コンスタントに決済利益を得ることができています。
使っているFX口座はSBI FXトレードです。100ドル、200ドルずつ売買ができますし、スプレッドが狭く、スワップも高いので、文句はありませんね。
※1年間運用した約定履歴を公開
⇒FXで米ドル積立投資を1年間続けてみた結果【2018年全約定履歴公開】
南アフリカランド円(ZAR/JPY)2014年~
(2020年7月:南アフリカランド円残高照会)
続いて南アフリカランドです。
- 運用歴:約6年
- 保有数:410,000ランド
- 評価損益:-651,760円
- 未決済スワップ:356,879円
こちらは歴が一番長く、2014年から続けています。
保有数は410,000ランドほどになっており、スワップも累計で30万円以上も貯まっています。
含み損はコロナショックによる暴落もあり、大きくありますが、7円台近くに回復してくればトータルでもプラスになる計算です。
南アフリカランドも2016年に急落、2020年にも急落がありましたが、低レバレッジを維持しているので、ロスカットせず、ずっと保有することでトータルもプラスになりました
今では月1万円前後のスワップ金利を生んでくれています。
また、ランド高になったときは決済もしていますので、トータルの利益はもっと多いです。
なかなか塩漬けの期間も長いですが、この調子で続けていきたいと思います。
南アフリカランド円FXもSBI FXトレードを使っています。
大変動時もスプレッドが広がらないのが信頼できますね。
こちらは2020年よりLIGHT FXで運用を開始した南アフリカランドです。
「南アフリカランド堅実投資法」の通り、暴落時にのみ大きく買う投資法で、為替差益+スワップ金利の両得を得れています。
こちらもレバレッジを低く運用していきます。
※南アフリカランドFX投資についての詳細は以下の記事より
⇒南アフリカランド円FXを2年半続けて感じたリスクとメリットについて
トルコリラ円(TRY/JPY)2015年~
続いてトルコリラです。
- 運用歴:約4年
- 保有数:95000リラ
- 評価損益:-1,162,414円
- 未決済スワップ:830,301円
こちらは2018年の暴落の痛手が残っていますね。
保有数は10万リラ近く、スワップ金利は80万円もありますが、評価損は100万円突破しており、トータルでの含み損も20万円ほどある状態です。
これはなかなか辛いところですね・・・。
スワップの高いトルコリラですが、やはり、その分、リスクも高かったなあと。
南アフリカランドの2倍、3倍のスワップを出すだけのことはあります。
ただ、これも、低レバレッジで運用しているため、15円まで暴落したときもロスカットせず、ずっと保有し続けています。
南アフリカランドのように回復してくれれば、トータルでも勝つことができるんですよね。ただ、塩漬け期間が1年以上になる可能性が高いですね。
それでも、月3万円以上のスワップ金利が発生するようになっていますので、このまま保有してトータルでもプラスになることを期待して持ち続けていきます。
トルコリラFXはヒロセ通商を使っています。スワップの高さで選びましたが、最近はみんなのFXに抜かされていますし、暴落時にスプレッドが広がりすぎるという悪評もあるので、今から始めるならみんなのFXをおすすめしておきます。
※トルコリラFXスワップ積立投資の詳細は以下の記事
⇒トルコリラFXで堅実にスワップ金利収入を稼ぐ方法を検証しました。
まとめ
以上、FXスワップ投資について解説いたしました。
まとめると・・・
- 世界的な利下げの影響で利回りは大きく下がっている
- 初心者には安定した米ドルがおすすめ
- 高スワップ狙いなら南アフリカランド、メキシコペソあたりが良いか
- トルコリラもスワップが高いがリスクに見合っていないためおすすめはできない
- スワップ投資はレバレッジをかけないのが基本
- 1000通貨以下から取引ができるFX口座を選ぶ
といった感じです。
初心者の方はまずは米ドル円からスタートするのが良いかと思います。
新興国通貨の中では、メキシコペソに期待しています。
以上、少しでも皆さまのお役に立てれば幸いです。投資は自己責任でお願いいたします。